【書評】『モーダルな事象』奥泉光著

http://www.sankei.co.jp/news/050806/boo011.htm

『「吾輩は猫である」殺人事件』など、SFやミステリーの技法を用いながらつねに新たな文学の地平を開拓しつづけてきた奥泉光さんが、「松本清張の手法を随所でとりいれた」という千百枚の書きおろし長篇。筒井康隆さんの『文学部唯野教授』ふうキャンパスノベルであり、清張流のトラベルミステリーでもある本書は、夏の読書にぴったりです。この一冊で、ぜひ暑い夏をのりきっていただければと思います。